牛猫

クーデターの牛猫のレビュー・感想・評価

クーデター(2015年製作の映画)
3.2
仕事の都合で東南アジアに移住してきた一家が、クーデターに巻き込まれる話。

言葉が通じない異国の地で、暴徒化した民衆に命を狙われる恐怖はうまく描けていると思った。
ましてや幼い娘2人を連れての逃亡劇となれば、その緊張感はより高まる。
絶望的な状況が次から次へとやってきて、まさに息つく暇もない展開に引き込まれた。

コメディ色の強いオーウェンウィルソンを父親役にもってくるキャスティングも良かった。武闘派なわけでもなく、子どもたちを安心させつつ打開策を考えようとする冷静さが普通の父親って感じでハマってた。

ピアースブロスナンはイメージ通りのピアースブロスナンだったけど、事件の背景となるアメリカと途上国の関係性をサラッと説明する感じに説得力があった。

ただ途中途中で無理がある場面が多すぎて、少し冷めた。
数メートルは離れているであろう隣のビルに娘ぶんなげたり、家族全員で死体の影に隠れたり、拳銃つきつけられたり、子どもたちはPTSDどころじゃ済まなそうなんだけど。
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