日本の映画界は園子温と堤幸彦と三池崇史で8割くらいは回っとるんじゃないなと思う時があるが、何はともあれ園監督の最新作『映画 みんなエスパーだよ！』は他に類を見ないおバカ映画といえる。
とにかく無駄にエロ面白い。直接の描写を挟むより際どい演出のほうが妄想を引き立てるというのを監督は非常によく理解している。
『インビジブル』では透明人間になった恩恵をエロいことに使っていたが、こちらは超能力がエロいことにしか使えないという制約がかかっていたり、おバカ映画なのに妙な設定の凝り具合もツボにはまる。
主役の染谷将太は園作品の常連だが、今回は抜群のコメディセンスを披露してくれる。ホントに自分と同い年かよ…。
後半に行くにしたがってテンポがやや失速していくが、振り切り具合は監督の作品のなかでも抜きん出ている。
観光ムービーの側面もあるのか、豊橋市のスポットも所々紹介されるが、主にエロに使用されてるので、この映画を観て行きたくなるかは微妙なところかと…。
