このレビューはネタバレを含みます
画家の美しい夫婦。
子どもを望んでいるが授からない。
夫が、トランスジェンダーであることが少しずつ、開花していく。
最初は必要があって、またはふざけて、女性のものを身につけて、化粧をして。楽しんでいた。
だんだん、だんだん、夫が美しく、リリーになっていく。
アイナーからリリーに変わっていくさまが、解離性同一性障害のように別人格が同居しているかのような描きかたが、ちょっと気になったのだが、こういうこともあるのかもしれない。
ゲルダがリリーになっていくのを
夫を返して、と言う。
でもそれは無理なことだと、リリーは言う。
精神の病気と扱われ、誰からも理解されない。
自分は女だと思う。
女の体に手術してもらえることを、唯一の希望だと受けることに。
しかし、その手術の影響でリリーは亡くなる。
亡くなる前に
”本当の私になった”
ときれいな笑顔を見せていたのが印象的。
絵と音楽がとても美しく、叙情的な作品になっている。