⚪概要とあらすじ
ボストン美術館に展示されている名画を偽物とすり替え盗み出すことを命じられた刑務所帰りの贋作画家が、親子3世代で名画強奪に挑むクライムサスペンス。

服役中の贋作画家レイ（ジョン・トラヴォルタ）は、がんを患う息子ウィル（タイ・シェリダン）と少しでも一緒の時間を過ごすため、ボストンの裏社会を仕切るボスに頼んで出所する。出所の条件は、ボストン美術館に展示されているクロード・モネの名画を贋作とすり替えて盗み出すこと。その計画にウィルも参加する意志を固め、レイの父親で詐欺師のジョセフ（クリストファー・プラマー）とレイの旧友カールも加わり、彼らは名画強奪計画に挑む...。

⚪キャッチコピーとセリフ
“ボストン美術館を狙え!”

｢お前と過ごせるだろ｣

⚪感想
クライムサスペンスよりも家族愛的な作品。

この親子3世代が素敵。
そしてキャストも適役。
クリストファー・プラマー、ジョン・トラボルタ、タイ・シェリダン。

刑務所にいた父を息子は嫌ってるのかなと思っていたけど、長く会っていなかったことで距離感が掴めなかったっていうくらいの関係性なので観やすかった。なんだかんだジョセフもレイに怒ったりするけど信頼していてほっこり。
羨ましいくらい支え合って良い家族。

クリストファー・プラマーは『手紙は憶えている』のイメージが強かったけど今作は優しいレイの父親であり、ウィルの祖父。どこかマイケル・ケインと重なる。

ジョン・トラボルタは白髪混じりのせいか老けて見えたけど優しい父親役が似合う。悪役も似合うけど。
繊細で美しい絵を書くレイが良かった。

タイ・シェリダンは『レディプレイヤー1』の主人公だったり『X-Men』でサイクロップスを演じていた俳優さん。
笑顔が可愛すぎるし、悲しい顔は観ていて辛かった。

どんでん返しみたいな衝撃的みたいな展開ではないし予想がつくけど家族愛を中心にしたクライムサスペンスで面白かった。

印象に残るような作品ではないけど気軽に観れるし、楽しめる。



⚪以下ネタバレ



美しい絵を描ける繊細さと金属的な何かで殴りつける強さを兼ね備えたレイと屈強そうな男を軽くボコれるしサラッと鍵を盗めるし暗証番号も手に入れられる優秀さを持ったジョセフ。

ガンの息子が心配でニーガンに借金をしてまで出所したレイ。お金を返すためモネの絵画を偽物とすり替え盗み出すことに。しかし、警察にマークされるわで大変。

贋作すり替えの準備もしながらガンの息子に3つの願いを叶えると約束したため守ることに。1つ目は母に会うこと。2つ目はセックスをすること。3つ目は計画に加わること。
ウィルの母親が実は麻薬中毒でどうしょうもないから偽って会って、ウィルがそれを見抜くけど会えてよかったと嬉しそうにしていたのが印象的。熱々のプレッツェルがめちゃくちゃ美味しそう。
セックスは売春宿に行くけど警察が来てしまって途中に。そこからの逃亡劇。結果的にウィルは凄く楽しかったらしく可愛かった。
計画に加わることについては最初反対であったレイも認めるように。

ウィルの彼女めちゃくちゃ美人だった。

ジョセフが知り合いに会った時に腕相撲で勝ったらって言うから強いのかと思いきや、違う意味で強かった。面白すぎる。引っ張って柵をガンガン！！！！って。

モネの絵を入れ替えるシーンはハラハラしたけどサラッと終わり、思っていた通り鑑定士がジョセフでお金を頂き、カルロスがニーガンを殺してくれてっていう大成功。
そのお金で3人は旅行へ。
ウィルの病気は治るという展開ではないのが少し寂しいけど優しい気持ちになれる作品だった。

父に願いを聞く息子。それに答えないけど旅行を提案する父。答えは｢ただ一緒に過ごしたい｣ってことなんだろうと感じ取れる素敵な演出。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。

• #GYAO!2020

フォローさせて頂いている方のレビューで、トラヴォルタの生え際が不自然とありましたが。

ほ　ん　ま　そ　れ　！　！

今はもう、「ありの〜ままの〜トラヴォルタでいようよ〜」と、おハゲをおカミングアウトしてますけど。この映画はヅラですな。

獄中にいた天才贋作画家のレイ（ジョン・トラヴォルタ）は、マフィアに多額の借金をし、裏取引の末に早めに出所する。それは、余命僅かである末期ガンの息子ウィル（タイ・シェリダン）と限られた時間を共に過ごす為だった。借金返済の為のミッションは、ボストン美術館に展示されているモネの名画『散歩、借金日傘をさす女性』を盗み出し、贋作とすり替えるというもの。レイの父ジョセフ（クリストファー・プラマー）も巻き込んだ親子3代による名画強奪計画が実行される。

これは、なかなか他に類を見ないストーリー。
世界的な名画をforger（贋作）とすり替えるなんて、オーシャンズ的で、ミッション・インポッシブル！！

トラヴォルタが画家に見えないけど、大目に見よう。

しかし、この映画はクライムミステリーでありながら、同時に良質な父子のヒューマンドラマでもある。

刑務所暮らしで家を留守にしていた父よりも、祖父との暮らしに慣れているウィル。当然の如く、何の前触れもなく帰ってきたレイに対して反発するウィル。父子の関係はギクシャクする。

そんな中、ランプの魔人（ジーニー）に倣い、ウィルの願いを何でも3つ叶えると約束するレイ。このドラマパートが俊逸で、なかなか楽しめる。

ただ、如何せんバランスが悪い。

ドラマパートに尺を取り過ぎて、贋作を描き上げるパートの時間が（実際の劇中でも）限られてしまい、サラサラっと描いてしまっているのが残念。親子3代で美術館に忍び込む様子も、もっと見たいのに、割とサクサク進んでしまう。

どちらのパートも脚本は良いだけに見せ方の点で些か残念ではある。

ジョン・トラヴォルタ、タイ・シェリダン、クリストファー・プラマーによる、男ばかり親子3代の演技は微笑ましくて好き。

父親に「セックスがしたい」と頼むのは…
絶ッ対無理！！

• #2020akirunaway

父と息子の絆の描き具合が意外と良かった

クリストファー・プラマー × ジョン・トラヴォルタ × タイ・シェリダンが、祖父・父親・息子としてそれぞれの役柄を好演

三世代がメインに出演してる映画ってなんかいいですよね、きっと家系円満な感じがひしひしと伝わってくるからだと思うな