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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリーのTEPPEIのレビュー・感想・評価

4.4
「スター・ウォーズ」の''影''の物語。いかにして反乱軍は結束し、いかにして反乱軍はデス・スターのデータを盗んだのか。その裏には誰も知らない「ローグ・ワン」の存在があった。製作発表当初より、本家だけでなくディズニーはスピンオフに乗り気だった。ファンは戸惑いもあったがトレーラー公開時には「フォースの覚醒」よりベターだという人もチラホラ。むしろ僕が思うにこのスピンオフが最高傑作ではないかと思う人がいてもおかしくないくらい、本作は予想を裏切るまさにサプライズだった。製作中でギャレス・エドワース監督のトーンがダークで残酷過ぎると途中何度も改正されたが、それでも本作は儚く美しい物語となっている。まずいちファンなら何となく察するだろう点を述べる。
・ギャレス監督は絶対、
ルーカス新三部作を認めてない笑。

・ギャレスは旧三部作を超える
意気込みが誰よりもある

・フォースよりXウィングが偉大なり

・完全につくりや盛り上がりが旧三部作で
ファンにはたまらない、特に展開

恒例のオープニングはないものの、これは本家とは別ものとして扱ってはいけない。もはや「ローグ・ワン」無しではスター・ウォーズを語れない。ダース・ベイダーの登場は感無量ってほどではなかったのに、後半はとにかく鳥肌ものだった。やや支離滅裂なストーリーだった「エピソードIV」を本作は完璧につなげている。もうこの際ハッキリ言おう。確実にルーカス新三部作より上である。そりゃあルーカスも太鼓判を押す。そのぐらいにファンだけでなく、「スター・ウォーズ」への愛はシリーズ1番かもしれない。「GODZILA」を見事成功されたギャレス・エドワーズは監督3作目にしてスター・ウォーズシリーズを手がけるわけだが、まさに職人技。戦闘機のアクションシークエンスはズバ抜けて格好いい。全体的に脚本は淡々としているが、何せ情勢が終始暗い時間軸なんでテーマは「希望」である。ジェダイもフォースも存在しないとされた世界で、希望を信じる者が最後まで戦い続けたまさに戦争映画。本家より断然戦争映画である。
このスピンオフを見る際、正直いうと心配だった。まず月並みの出来でも、スピンオフが必要だったかどうかというのが問題だった。驚きである。欲を言えばキャスト陣は新顔が欲しかったが、フェシリティ・ジョーンズとドニー・イェン、ディエゴ・ルナは泥臭くて良かったなぁ。何が驚きかというとピーター・カッシングがCGで現れるのだ。これを知らない人が見ても一瞬わからないくらいリアルだ。そこまで来たか、CGよ。結局強奪の成功したかしないかは分かっているのだけど、このローグ・ワンがどうなったかがメインである。マイケル・ジアッキーノが音楽を担当しているが、いい感じに「スター・トレック」が抜けていない笑。ストーリーはシンプルでも魅力的なのがスター・ウォーズ。
総評として、面白かった。「ローグ・ワン」は新たな解釈と挑戦に溢れ、多少無理なキャラクターでも違うスター・ウォーズの世界を味わえる。しかしJJといい、ギャレスといい、彼らの撮影スタイルが「スター・ウォーズ」に入るとたちまち雰囲気変わって僕は好きですけどね。日本では何故か評価が分かれた「フォースの覚醒」といい、本作はある意味で映画ファンに対する至福であり、結構ど素人が見ると火傷する箇所が多いのも事実。何が言いたいかと言うと最低でもシリーズコンプリートしないと語れない映画であるということ。そういう点において、「ローグ・ワン」は入りやすくシリーズに新たな命を吹き込んだ。さて来年は「エピソード8」、どう出るかライアン・ジョンソン監督!(ついでにエイブラムスが7の監督に決まる前、僕は断然ライアン・ジョンソン監督のスター・ウォーズ観たいと思ってたので嬉しい)
最後にエピソード9のトレボロウ監督が何気に1番不安である。(半分リーマン監督な部分があるから)
「ローグ・ワン」、最低でもあと5回は見るだろう。日本でもぜひ鑑賞したい。
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