滝和也

三国志英傑伝 関羽の滝和也のレビュー・感想・評価

三国志英傑伝 関羽(2011年製作の映画)
3.4
一騎当千!
ドニー・イェン!
千里を疾走る!

三国志演義、蜀の英傑
関羽雲長と魏の曹操、
二人を巡る義侠伝!

「三国志英傑伝 関羽」

三国志演義における関羽千里行を独自の解釈を持って作品化。希代の英傑、関羽に我らがドニー師父が挑戦した武侠ものですね。青龍偃月刀、または斬馬刀と呼ばれる関羽を象徴する武具を使い、バッタバッタとドニー師父が斬り、叩き、潰すアクションがまずは売りでしょう。

曹操軍の捕虜となった関羽と劉備の許嫁家族。曹操は関羽の武勇に魅せられ、自軍への取り込みを図る。だが関羽の義は揺るがず、曹操は彼を開放する。手出し無用の令を出すが、部下は虎を世に放つが如き行為に畏怖し、各関にて関羽を討たんとする。義兄劉備の許嫁を愛していた関羽は彼女を守りながら、劉備の元へ疾走する!

三国志演義は横山光輝先生の作品を全巻読破しておりますが…それも15年前…。あまり思い入れもないせいか、物語に入り込めず。うーん、劉備の許嫁に恋慕の情ってありましたっけ?これいらなかったんじゃないでしょうか。義の人関羽には合わない感じなんですよね。折角、曹操が義侠心溢れるキャラなので、そこだけにフォーカスしちゃった方が締まりますし…。また、まだ落ちぶれた漢皇帝がいるんですが、こ奴がまた…イマイチで、どうも雑音化してまして、お話にブレが出てるんです。何故あなたが…なので。

まぁ…ドニー師父の壮絶アクションが見れればいいんですけどね。関羽が巨躯でなくっても存在感は巨大ですからね。流石ドニー師父、青龍偃月刀を正に関羽の如く体の一部のように扱います。この武具は長柄に青龍刀がついている、所謂薙刀の凶悪版(笑) 実は薙刀って厄介な得物なんです。射程は長いし、突いて良し、払って良し。間合いに飛び込まれても半身となり、持ち方を変えれば近接戦闘も可能。正直普通に剣では勝てません(T_T) それをドニー師父が持ってれば正に一騎当千です。

狭い塀に囲まれた場所での槍との勝負も塀を破壊しながら相手に迫り、狭い屋内でも相手をぶっ飛ばし、超重剣にもひけは取らない。正に剣戟スーパーアクション。惜しむらくは、屋内が暗く見えづらいかなと…。

ラストはこの得物を使いませんがボーガンの矢の雨アラレの中を得意のドニーダッシュで躱すアクション!蜘蛛の巣城並みの量が飛んできます(笑)

意外にドニー師父は背が低いことに初めて気付きました(笑) ただその顔圧(笑)と存在感は半端なく、関羽と言えば関羽(笑) でも…ストーリーはイマイチ。更にドニー師父はカンフーだ!とおもっちゃうので…アクション好き、ドニー師父好きの方にのみオススメですかね。三国志演義ファンはきっと駄目出ししちゃうんでしょうから(^^)
滝和也

滝和也