恭介

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)の恭介のレビュー・感想・評価

3.3
しかし、自分はどうも完結編、を劇場に
行かない習性があるらしい(笑)
前2作は劇場鑑賞したのになぜ・・・

でもって満を持してのレンタル鑑賞。
いやーこれはなんとも評価しずらい内容の
完結編をつくってくれたもんだ(笑)

前2作品と全くトーンを変え、主役である
シーザーに焦点を絞った、シーザーの為の映画。当然、エイプの皆さんがストーリーの大半を占めるため人間との絡みや人間側のドラマがあまりない。

唯一、ウッディ大佐が人間側を代表する
キャラクター。
そのウッディ大佐に対するシーザーの
憎悪や復讐心によって、シーザーがもがき苦悩する姿を通し、如何にして地球が「猿の惑星」になったのかを崇高に描いている。


で、冒頭の評価しずらい、に繋がるのだが
・・・

鑑賞中、徐々に強まってきた、ちょっと想像してた完結編じゃない度。想像の斜め
28度を行くぐらいな感じ(笑)
かと言って、退屈とか面白くないのとは
また違う。

なんだろう?マトリックス三部作に近い
デジャヴ感とでも言おうか(笑)
ネオかシーザーかっ、ってぐらい
片や人類を、片やエイプ界を一身に背負って苦悩し苦労するお2人の姿がダブり
、どちらも完結編の3作目が崇高な感じになりすぎて、観客が置き去り状態なのも似ている。

シーザーに焦点を当てるのは全然オッケー。彼が主役だから。けど、もうちょっと
違うアプローチで彼に作品を牽引して
欲しかったかなと。

ウッディ演じる大佐のバックボーンに
しても、あれだけ冷酷で残酷なキャラクターなのにやっぱり最近流行りの
「実は彼には・・」的な
同情の余地を残す設定になっており、観てるこちらとしては、シーザーか大佐か、どちらに感情移入していいのか、気持ちの
持って行き所がないのでモヤモヤする(笑)

20世紀FOXの想定外のヒット作に
なったドル箱シリーズの最終章だから
ただの人間とエイプのドンパチで
終わる訳にはいかない、という意気込みは
理解出来るが、ここまで敷居を上げる
必要はなかったんじゃないかなぁー。

ドラマとしての見応えはあったが
映画としてのカタルシスが希薄だった
なんともはや、惜しい完結編。
恭介

恭介