まとぅん

ロブスターのまとぅんのレビュー・感想・評価

ロブスター(2015年製作の映画)
3.5
【絶対恋愛社会or恋愛禁止社会、どっち派?】
『聖なる鹿殺し』ヨルゴス・ランティモス監督のこれまたクセ強作品がアマプラに配信来てたので早速視聴🎬
好きな人はハマるし、嫌いな人はとことん嫌いそうな極端な作品。


○ギリシャのヨルゴス・ランティモス監督が、コリン・ファレル、レイチェル・ワイズ、レア・セドゥら豪華キャストを迎えた自身初の英語作品。


ー独身者は身柄を確保されてホテルに送り込まれ、そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、動物に変えられて森に放たれるという近未来。独り身のデビッドもホテルへと送られるが、そこで狂気の日常を目の当たりにし、ほどなくして独り者たちが隠れ住む森へと逃げ出し...


↓ネタバレ含む❗️



○「恋愛」をテーマにした奇作。
「独身は罪。45日以内にパートナーを見つけなければ、動物に変えられる。」

???なルールの世界に、鑑賞者もいきなり放り出され、従わされているような感覚。
そこでの暮らしは油断すると笑ってしまう様なおかしなイベントが行われている😂
なかでもパートナー教育(笑)は、住人をムラムラさせながらも寸止めされてるかのように性の解放も出来ない。
パートナーがいれば豊かな生活を送れることを強く象徴する社会。

○一方、主人公が脱走した先の森の中の社会は、独身者達が集まる。
パートナーがいなくても自由に欲は発散できる一方で、恋愛は許されない。
両世界の、あまりにも極端なルールに対して抑圧された社会の生きにくさを感じる。

レア・セドゥ演じるこの社会のリーダーは、森の中で見せる顔と街へ帰って両親に見せる顔が異なる姿を演じ分けている。
(彼女の冷めた視線と美貌にはこちらがうっとりしてしまう🙄)


○全く説明がない状態で始まり、何の説明もないまま終わる。とにかくその繰り返し。
そして不安を掻き立てる音楽🫤
また、パートナーになるために皆んな相手との「共通点」を探し、自分に持ってない場合は無理やり共通点を作り出す(近視を装う、鼻血が出やすいなど)。
相手のためにそこまでやってしまう盲目さを皮肉ってるかのよう。恋愛するも、しないも自由であるべき。

ラストの長回しで、主人公が戻ってこなかったということは...ハッピーエンドか、バッドエンドか、ここも観客に委ねられる形。

ps.
公式HP
https://www.finefilms.co.jp/lobster/
の動物占いしたら、【心配性のラクダ🐪】でした🤔
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