KouheiNakamura

ちはやふる 上の句のKouheiNakamuraのレビュー・感想・評価

ちはやふる 上の句(2016年製作の映画)
4.3
熱い、厚い、アツイ映画だ。
青春を競技かるたにかける熱い高校生たちの青春映画。観る前はてっきり三角関係の恋愛部分が主軸かと思っていたが、さにあらず。まっすぐすぎるほどまっすぐな王道スポ根ものだった。

スポ根ものには欠かせない、個性豊かな競技かるた部のメンバーが最高。とにかく目標に一直線に突っ走る天才肌の千早、自分の才能の限界にもがく凡才の太一、部のムードメーカーで実力者の肉まんくん、かるたを愛する奏、そして映画終盤のドラマの要となる机くん。彼らの姿をずっと見ていたくなるほど魅力的なメンバーだ。
個人的にはやはり机くんに感情移入してしまった。孤独を受け入れ自分の殻に閉じこもりがちだけど、本当は周りの仲間たちとの輪に入りたい…!そんな彼が活躍する終盤の都大会の場面は本当に素晴らしい。

また、かるたに集中していることを見せるスローモーション演出の多用も映画全体のリズムを作っていて良い。限られた時間の厚みを感じさせて贅沢だ。

ややマンガチックなオーバーアクトが玉に瑕だが、総じて凄く爽やかで熱くなれる一本。競技かるたシーンの迫力を体感するだけでも元は取れるぐらい。本当に、万人にオススメしたい一本です。後編も絶対に観る!
KouheiNakamura

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