KouheiNakamura

TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬのKouheiNakamuraのレビュー・感想・評価

2.5
一部では大酷評されている、クドカン監督最新作。ジャンルとしてはハイテンションコメディ?でしょうか。
まずは開幕してすぐのキラーKの「マザーファッカー!!」にグッと掴まれる。マッドカプセルマーケッツのKYONOさんが手がける主題歌「TOO YOUNG TO DIE!」も流石の格好良さ。これは中々面白いのではないか?と期待したのですが…。
映画が進んでいくうちに、いわゆるウケ狙いの場面が多すぎて物語が進まないことにイライラ。さらに発端となるバス事故の原因に唖然。主人公がクラスメイトに謝らないのもちょっと…キツイ。というか、全体的に主人公・大介に魅力がなさすぎてキツイ。神木隆之介くんの演技力をもってしても、チャラいだけの男子高校生は魅力的には出来なかったか。
代わりにキラーK関連の話は割と好意的に見られました。ドラマも分かりやすく、感情移入もしやすい。というか、尾野真千子さん演じる「死神」が最高でした。しかし、この話もオチのつけ方はあんまりかな…。結局キラーKは報われないし。

後、クドカン作品は割とよく人が死ぬ場面が出てきますね。全体的な空気は明るくノリ重視なのに、たまにギョッとするような死の場面をぶち込んでくる。前作の「中学生丸山」でも印象的だった自転車の場面に似たような場面が今回だとキラーKの過去にあたるように、ひょっとしたらクドカンの作家性なのかも。

好きな場面やセリフや曲も多いんですが、それと同じくらい微妙に感じる部分も多かった。なんとも反応に困る作品でしたよ。
あ、我らが向井秀徳の手がける音楽は全体的に良かったです。ロック好きには嬉しいゲストたちの登場にもテンション上がりました。(charにマーティ・フリードマンにROLLY、シシド・カフカ!)
もう少し尺を削って、倫理的に問題ある場面をなくしてくれればいいのに…というのはないものねだりでしょうか?オススメはしません。
KouheiNakamura

KouheiNakamura