くだらないことで大笑いしたり、ちょっとしたことでケンカして怒ったり、人間関係で悩んだり、周りの人に憧れたり、ちょっといい事があって微笑んだり…。のほほんとしたすずさんたちの日常が身近に感じられれば感じられるほど、その生活がどんどん戦争に蝕まれていくのが現実味を帯びて感じられるから、苦しく切なくなる。
誰が悪くてこんなことになってしまうのか。悔しさや怒りをぶつけたいのにどこにもぶつけられないすずさんたちがあまりにかわいそう。
戦争はやめよう、戦争では誰も幸せにならない、なんて当たり前のメッセージだと思っていたけれど、時代が進むにつれて人はまた同じことを繰り返してしまうから、こういう作品が必要なんだと心から思う。