Stroszek

残穢 住んではいけない部屋のStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

元凶となる幽霊がそろそろ見飽きた長い黒髪の女幽霊じゃないのがよかった。

この調子で平山夢明先生の実話怪談も映画化してほしい。

作家が「事態は収束した」とナレーションしている中で怪異が映り込んでいるラストは、「作家自身がすでになかったものにしたがっているが起こり続けている呪い」を示している。冷静に見えた作家が、「収束してほしい」と無意識の願望を述べているのに、穢れが周囲に伝染している様が最も恐ろしい。

[鑑賞メーターから転載]

2015年。丁寧に作られた実話怪談系映画。「穢れ」描写が的確。複数の体験談を聞き取り調査して真相に迫る中で同好の士が繋がっていくという、ホラーなのに意外やチーム感がある映画だった(橋本愛のそばで一生懸命メモを取るミス研の女の子!)。小平市や北九州と、行ったことのある場所が舞台なので風景が思い浮かんだ。竹内結子や橋本愛の静かな声音で語られる物語は、悲鳴でビックリさせるのではなくジワジワと迫ってくる系統の怖さ。小野不由美=竹内結子、綾辻行人=滝藤賢一、平山夢明=佐々木蔵之助というキャスティングがよかった。
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