スエ

ハッピーアワーのスエのレビュー・感想・評価

ハッピーアワー(2015年製作の映画)
4.4
念願の本編5時間17分。ほぼ日中すべてを費やした特別な映画体験。「あんまり行きたくない打ち上げ」には安易に行かないぞ!

演技未経験者ばかりの長尺作品という、作品の出自から敬遠する人がいても仕方ないけれど、私には完全にエンタメ作品。30代後半の女友達4人組群像劇。物語が進むにつれ「なんだかたまに話に出る友達の友達」みたいに見えてくる不思議。
説得力と実在感をもって描写する濱口メソッドと言葉を重ね尽くした脚本の賜物だと思う。

それぞれの登場人物に事件が起こって、でも大団円があるのではなく、彼女たちの日常は続いていく。
鑑賞後もずーっとそれぞれの登場人物について、物語の続きについて、思い浮かべ続けてしまうそんな作品です。

また、これまで観た他の濱口作品にも通じる、ペデストリアンデッキ(または歩道橋)と自動車の映画でもあった。
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