ふしみあい

スパイダーマン:ホームカミングのふしみあいのレビュー・感想・評価

4.8
オープニングのマーベルロゴから弦楽器の音楽がすごく格好いい。
そして駅でのワンカット風ドリーショット。ピーター・パーカーの通う高校へと誘われる。

旧スパイダーマンにそこまで思い入れがあるわけでもなく、マーベル初心者だが、今作はそんなスパイダーマン素人でも楽しめるものだった。

船の色や高校のブレザーの色など、随所にスパイダーマン・ホームカミング色が使われていてうまい。

また、役者の皆さんがそれぞれ素晴らしくて、トム・ホランドのハマリ役っぷりがすごい!まだまだ幼さの残る15歳、しかし気持ちは街を守るヒーロー。子供扱いされるのが嫌でなんとか認められようと必死にもがく。そして当然のごとくスクールカースト最下層。好きな人に告白もできず、からかわれても言い返すことさえしない。

弱虫がスーツを着る資格はないと言われても当然なピーター。トムホの気弱そうなところも、頑張ってるところも、みんなに優しいところも全部見せてくれるので応援せずにはいられない。挫折の涙、痛みに耐える涙、そして新たな決意に強い意志が表れる目。
高い声、可愛らしい所作、そういったところだけではない、トム・ホランドという役者の実力!思い知った。

戦闘シーン暗かったなとか、寄りすぎて何が何だかわからないとか、あるサプライズのもっとやりようあったんじゃない、とか、いろいろ微妙な点があるところはある。
それでも応援せずにはいられない主人公、夢のある新スパイダースーツ、続編への期待、テンポの良さ…ひとことで言うと普通にめちゃくちゃ面白かった!
エンディングのアニメーション最高!あと全編通して音楽も最高。
キャプテンアメリカのメタ的映像までしっかり堪能して、清々しい気分で帰路に着いた!

アメリカのハイスクール文化という視点でもすごく面白かった。パーティの規模のデカさ。
校長先生のキャラ濃いなあと思ってたら、キャプテンアメリカ、ファーストアベンジャーに出てくる東洋人の兵の孫という設定で同じ役者さんが出ているらしい!
祖父の写真が一瞬映るらしいのだが、全然気づかなかった。そこも含めてもう一回観たい。