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ヴィジットのTEPPEIのレビュー・感想・評価

ヴィジット(2015年製作の映画)
3.2
みんな大好きM・ナイト・シャマラン監督は伝説のどんでん返し映画の呪縛が解けず、新作出す度にもう何か同情したくなるレベルにボロクソを食らう。ウィル・スミスが息子放って地球でただ座ってる映画なんか、ポスターから名前が消される事態にまでなっていた。そしてシャマランは満を持して低予算なホラーという原点に立ち返り、この作品の成功をバネに「スプリット」を大ヒットさせここに来て第二波ブーム。次はどこに向かうだろう。
そんなシャマランは風使いのボウズとウィル・スミスのビッグ・バジェットに懲りてPOV映画とい手段に移る。
内容は単純でずっと疎遠だった孫たちと祖父母が会うのだが、どうもその祖父母が奇妙で…というもの。別にこの映画は「シャマラン復活」と宣伝していても、どん返しを推してるわけでもなかったので、捻りを特には求めていなかった。
この映画、作品のジャンルに対してテーマのミスマッチが妙な癖を生んでいるという面白さがある。結果トントン拍子で話は進み、楽しい姉と弟コンビを見て、おじいさん、おばあさんのオフェンスを眺めて、子供達の克服と成長に焦点が当たって、シャマランっぽくないのが意外だったかもしれない。POV方式とシャマランのコラボは意外と普通で、しいていうなら酔わない。
この祖父母コンビも映画において強烈な印象を残すわけではなく、サム・ライミのメイおばさんと最近映画ファンに絶賛された盲目で強いおじさんコンビとかを希望したい。
総評として「ヴィジット」はドラマとしても、ホラー映画としても及第点だがスリラー要素と子供達の成長がところどころにあるユーモアをかき立てている。別に普通な映画なのだけど、不思議とエンディングがとても微笑ましかった。
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