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女が眠る時のericoのレビュー・感想・評価

女が眠る時(2016年製作の映画)
2.5
謎の男と少女は、作家の白昼夢でもあるようで、他方、妻の望みの投影でもある。現実と幻想とが混濁していきながら、夫婦の欲望を暴こうとするのがおそらくこの映画なのだろう…多分。
が、構成がほぼ破綻している。現実と幻想を対置して、異様な世界観を生み出そうとしたのだろうが、「違和」ばかりが強調されて「相似」がないので、何が何の喩えなのか読み取れない。
それはそれで、ただ違和だけを作り出す手法もあるのだろうが、役者の演技の方向性が揃わないから、雰囲気もうまく作れていない。脚本のせいなのか、言葉のレベル感もまちまちだしなぁ。外国人監督が日本人使うときの、欠点ばかり出てしまったような。
役者の演技の方向性、ということで言えば、リリー・フランキーのスタンスが、一番この作品に合ってたんだろうなぁ…タイツは60デニールが良いと思うよ…
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