ドント

スタング 人喰い巨大蜂の襲来のドントのレビュー・感想・評価

3.5
2015年。清く、正しく、そして面白いモンスター映画。ジャケが安いのがもったいない……。金持ちの家のパーティのケータリングに出向いた男女と客たちが突如として出現したでかいハチに襲われる! 刺された者の体を割ってさらにでかいハチが出現! 屋敷に立てこもった彼らは生きて帰れるのか!
ハチがでかいこと、でかくなっていくことに細かい理屈など要らない。というか「なんで?」と思わせる前に引き込んでしまう力強さに満ちている。大きめのハチを潰すと何故かネチョネチョの体液が出る。妙な羽音が会場をうろつく。そして惨劇開始。心地よく段階を踏んでいて、隙がない。
いかにも何かしそうな登場人物たちをどんどんあっさり退場させる潔さを見せつつ、ドラマもあっさりめに効率よく済ませ、スリル怖さグロさも要所を押さえて大変にバランスがよい。ハチが出るシーンが全体に暗い(特に巣はちゃんと見せて欲しかったネ)のが惜しいがクライマックスだけはバッチリ見せているのでとてもえらい。ランス・ヘンリクセンの存在感で場を締める気の配り方もいい。アナログの迫力も残しつつ、よくできた一本。
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