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ベイビー・ドライバーのRenのレビュー・感想・評価

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)
4.5
娯楽映画の最高峰。なんか面白い映画ない?と聞かれたらこれを推したい。定期的に観返す、エドガー・ライトの最高到達点。

カーチェイス・銃撃戦・強盗・恋愛・ミュージカル、面白いとこ全部のせ映画。これをコメディと音楽とナンセンスアクションの名手が監督するのだから、面白いことは設定から約束されている。

開幕のシークエンスから最高で、カーチェイスと音楽の音ハメの心地よさに陶酔。イヤホンで運転はアウトだし強盗もアウトだし街中でチェイスもアウトですが、アウトローや奴らをスタイリッシュに見られるのが映画だよなあと終始ボルテージMAXで観られた。

ストーリーは至極シンプルで真っ直ぐだけど、演出にツイストを加えて全く新しい映画のように観られるのがすごく楽しい!エドガー・ライト監督の『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』でアクの強さがピークに達した(私は好きだけど)コメディセンスも健在だけど大衆向けにグッと広がっていて、気持ちよく笑える。
人物が真っ当に罰を受けるのも良い。当然の帰着なのだけど、一人の人間としてセカンドライフを歩み出す未来に希望が見出せる。

実写版『シンデレラ』のリリー・ジェームズにとって、それと双璧を成すような代表作だと思うけど(『イエスタデイ』も?)、彼女の美しく・可愛らしく・どこか天真爛漫な魅力を一番上手く使っているのがこの『ベイビー・ドライバー』。アンセル・エルゴートの幼な顔もぴったりで、キャラクター映画ではないけれども、キャラと人選に違和感がある人物がほぼ0なのもストーリーにすっと入りやすいポイントかな。

『ショーン・オブ・ザ・デッド』といい、とりあえずこの監督がQueen好きなのは分かった。しかもブチ上げのシーンで『Brighton Rock』の選曲は渋い!最高!
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