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レディ・バードのwoosのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.1
TOHOシネマズ六本木にて字幕版を鑑賞。
2018年新作劇場鑑賞51作目。
客席は7割くらい。
テーマ「イタい自意識と通過儀礼」

[全体として]
年明け一発目に観た「勝手にふるえてろ」の様な若い女子のイタい自意識の話なんだが、イタい事を考えたり、言ったり、行動したりすることは誰にでも有ること(だと思いたい)なので、全ての人に刺さるはず(だと思いたい)。
そして、主人公が高校最後の年から卒業し、大学に入るまでの1年間を通して少女から大人の女性になるまでを描いた話なのだが、周囲の同級生はおろか大人たちまで葛藤している様を描いているので、みんな頑張って生きてるんだなぁという人間賛歌という見方も出来る。
あと、おそらく兄貴は血が繋がってない感じなのかな?兄貴だけ何故かヒスパニックだし、ちょっと複雑な家庭なんだろうか?
個人的にシアーシャ・ローナンは「ブルックリン」に出演していたときの方がポッチャリしていて好きだった。

[良かったところ]
思春期にありがちな思考、行動、発言のオンパレードで、観ているほうもいろんなことを思い出してしまう。そのリアルさはとても良かった。
仲よかった友達をほったらかして、イケてる人と付き合う様になるところとか、自分にも経験があって(さりげなくクズな発言)とても胸が痛くなった。今度電話で謝ろう。
退屈な地元の街を飛び出して都会に行きたいという気持ちは痛いほど分かるし、実際に自分は田舎を飛び出し東京に住んでいるので、(しかもこの映画の舞台である2002年に来たし)そんな気持ちの描写も良かったと思う。
たしかに驚く事が出てくるが、丁度その規模が街のサイズなりの大きさというか、ビックリしたけどまあ有るよね、くらいのサイズ感で正に丁度いいという感じだった。そして、上映時間も丁度いい感じで、とても丁寧で観やすい映画だと思う。

[気になったところ]
何か、普通な男はいないのかよこの映画の世界は。

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人生を変えるとまではいかないが、自分の過去を振り返ってみるのに丁度いい作品でした。
ま、女性が観たほうが面白いんでしょうね。
オススメです。
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