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選挙の勝ち方教えますの東京キネマのレビュー・感想・評価

選挙の勝ち方教えます(2015年製作の映画)
3.0
アメリカ人って、どこか「自由選挙をすれば民主主義国家達成!」みたいに単純に考えてるところがありますが、しかしここでは、民度が低いと被選挙人も悪人が出てくる割合も多いから、仕方がないんだよなあ〜、というアンチテーゼになっているので好感は持てるんですけど、でもねえ、ボリビアだし、三流国だもん、しようがないじゃん、が薄気味悪いくらいに感じられて、こういう言語伝達を放棄した新種のヘイトとでも言うのでしょうか、上から目線といいましょうか、コメディにして逃げてる感と言いましょうか、何だかねえ、でございます。

そもそもですよ、選挙参謀を外国人がやるってのは、厳密に言えば、海外勢力による内政干渉にもなりかねない訳ですから、ソフトな戦争行為なんですよ。映画では、選挙費用の出処は出てきませんでしたが、これが万が一、海外からの資金でやっていたとしたら完全にアウトでしょう。まるで、どこぞの国がやってることとそっくりですよ。で、まとめが “誰かが言ってたわ。道が気に入らなければ新たに造れば良いのよ、って” ですと。革命あおってどうすんだって。。。

サンドラ・ブロックは相変わらず面白いし、しっかり脚本も作り込んでいて、エンターテインメントとしては充分及第点なんですけどね。はっきり言えば、思想がダメです。思想フィルターを通して、俯瞰して映画を楽しめる人以外にはお勧め出来ません。
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