優れた映画であればあるほど、感想は書きづらいものですね。自分の語彙力のなさを痛感させられると共に、映画を観て感じたことを上手く伝えられないことに歯がゆさを感じます。
本年度アカデミー賞主演女優賞を受賞したこの作品。7年間部屋に監禁された女性と、5歳になる彼女の息子の魂の軌跡を描いたヒューマンドラマ。監禁から抜け出しても、そう簡単には世界に馴染めないという描写がリアルで素晴らしい。何よりもこの映画の最大の功労者は、息子のジャック役を演じたジェイコブ・トレンブレイ君。撮影当時9歳だったとは思えないほど、部屋の中の世界しか知らなかった5歳の少年を見事に演じています。
もちろん主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンも名演。狂気と焦燥、様々な感情が見え隠れする眼の演技が素晴らしいです。
また、撮影や美術・音楽なども高品質。5歳の少年の目から見える世界をカメラで巧みに表現してくれています。
辛い場面も多い映画ですが、なるべく多くの方に観ていただきたい映画です。オススメ。
