ヨダセアSeaYoda

スイッチ・オフ/森へ 少女ネルの日記のヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

3.5
【STORY】
 技術が発達した世界を、突然の停電が襲う。父と姉と共に暮らしていたネルの日常は、電気が途絶えたことで一気にドン底に。
 彼女たちはこの危機を乗り越えられるのか。電気が無くなった時、人はどうなってしまうのか。

【REVIEW】
 電気を失った人間の弱さと、すべて失ったことを受け入れた人間の強さ。その両方を描く良作なんだけど、イマイチ評価が低くて悲しい。

 緊急時にこそ見える人の性。女性を嫌な目で見る加害者たちには本当に腹が立つ胸糞シーンがあるので注意です。

 姉が結構ひとりよがりで勢い任せなのに対して、エリオット(当時エレン)・ペイジ演じる妹は周到だしどこまでも優しく姉との日常を大切にする。その希望を捨てない姿勢と思いやり
には思わず感動してしまう。いつの時代も、絶望しない太陽のような人は周りを救う。本人が心配になるけど…。

 泥臭いシーンや暗い場面と、美しくておしゃれな場面のギャップがすごくて、印象に残るカットが多い。自然の近くで暮らす美しさと、自然しかないところで暮らす過酷さを両方味わえるサバイバル映画にもなっている。悲しいシーンも多いが、やはり力強い希望を描いている1作だと感じる。

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観た回数:1回
ヨダセアSeaYoda

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