ベルサイユ製麺

パーティで女の子に話しかけるにはのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

3.3
GWを満喫されている皆様こんばんは。
わたくし、本日がGW中唯一の休日でございます!…うむ、雨が降っているね。よし、映画☺︎

ジョン・キャメロン・ミッチェルに恩義を感じているって人が少なからずいる気がするですよ。勿論ジェンダー論の話もそうですし、単に好きな事をやる力をもらったってだけでも。
自分の場合は、『ヘドウィグ』も好きですが、なんと言っても『ショートバス』にくらった感が有り(続く『ラビットホール』は何にも思い出せないんだけど)、えーと、具体的な影響はあんまり無いと思うのだけど、とにかく楽しませてもらった!という感じ。
今作は原作がパンクネタって事で期待しました。過剰に!!!!
冒頭、制作会社の名前なのか“little punk”とか出て、何?ヒロシくん的な?とか思いました。それはさておき…

…結論から言えば、
ピンとこなかったよぉ。はぁ…。

“Punk”に関しては、テクノと同様に「コレがパンクだ」と言われれば「そうですか」と答えるしかない様なところがあって、そこが一番の魅力で有り、強みでも有ります。まあでもジョンキャメ兄さんは世代的にもオンタイムではあるものの、『ヘドウィグ』的なテイストの方が絶対的にお好みなんだと思いますので、だから安全ピンをゴッテリ付けても、モッズと揉めたりレゲエと親和性高いとことか見せてみても、何処か“一応やってます”的に見えてしまう。…まあ、例えば戦国時代を舞台にしても必ずしも戦記物にならないのとおんなじように、パンクスのカッコしてても流行にのってるだけの人も当然いたわけですし、パンクは時代背景、アイディアの一つとして…くらいに捉えるのが適切なのですかね?
宇宙人たち(ストーリー説明してないから何のことだ?ですよね)の奇妙な風習や装束が、いつものジョンキャメ流のキッチュさなのですが、 あんまり効果的だと感じられなかったなぁ。真剣に観る事を拒まれている様だった。なんとなくこの辺りの、人をくったような感性は“おしゃれ”と捉えられてる印象だけど、個人的には普通のゲイテイストに思えます。寧ろ、ちとダサい寄りなのでは?まあ、おしゃれのことなんざサッパリ分かりませんが。FUCK。
とにかく、全体的にコメディ的に映る事が一番しっくり来なかった点で、全く切迫感がねえんですよ。大ピンチ!的なシチュエーションでも、歌って踊って、指をパチンと鳴らせば何とかなってんじゃねぇの?って思っちゃうのです。はああ、合わない。
テーマは宇宙規模のボーイ・ミーツ・ガールで、いつも通りの、性別だとか子供と大人だったりのボーダーをブレイクする話に違いなくて、確かに時代背景や舞台になる国の事とかを鑑みると理解し辛いですが、きっと様々な示唆に富む隠喩が散りばめられているのだと思います。でも、過去作みたいに、内から突き上げてくる衝動の様なものが感じられなかったのは、脚本が(原作が?)ごちゃごちゃしてるから、かもしれないし、自分の体調のせいかも…。あー、モヤモヤする!ちゃんと集中して観たかった!

もう一回観るか⁇

💫
…観ました!いやぁ、スッキリした!
かねてより“アルゴリズム行進”の曲の最後の方、何かに似てるなぁとずっとモヤモヤしてたのですが、ザ・ダムドの“ニューローズ”のイントロのギターフレーズだと判明しました!観直して良かった!ジョンキャメ兄さんありがとう!!

そして、ミチロウさん。お疲れ様でした。『虫』と『Fish Inn』、何度も何度も聴きました。ライブには一回しか行けませんでした。すいません。あっち行ったら演奏聴きに行きます。一先ず、R.I.Pって事で。