2022.1.23
難しい。けれど、嫌いではない。
映画館で観たら、眠くなるテンポではある。
異星人との対話。
言葉が通じないということが、どれだけじれったいか。
頭が一つ、胴体が一つ、手足が二本ずつ、指が五本ではない生物と、どのようにして意思疎通を図るのか。
考えると気が遠くなる。
ここに出てくる異星人は良心的（？）だ。
少なくとも意思を疎通させようとしていることがわかる。
問答無用に攻撃しようとしているわけではない。
それなのに人間のほうは慌てふためいて、理性的ではない行動をとる者が現れ、物体を破壊しようとする国が出てくる。
一方で、彼らと交信しようとする言語学者ルイーズの物語がある。
最後に彼らの見せてくれた“時間”と彼女の物語が融合して……
静かに感動した。
なぜ彼女だったのかは謎だけれど。
宇宙や時間の大きさを思い、今この時を生きている自分の生の奇跡を感じられることが、こういうＳＦの好きな点なのだ。
テッド・チャンの原作も発行時に読んだけれど、理解できなくて、そのとき再読はしないだろうと判断して、ブックオフに売っちゃったんだよね。
まさか映画化されるとは思わずに。
