みー

ジャニス リトル・ガール・ブルーのみーのレビュー・感想・評価

4.1
『歌声を聞いて思わず尋ねた。本当に白人か?』
      ースヌーキー・フラワーズー

伝説のシンガーと名高いジャニス・ジョプリンの少女時代〜亡くなる27歳までの人生を、彼女が家族に宛てた手紙や関係者へのインタビュー、ライブ映像を交えて紐解くドキュメンタリー。

当時の映像もたくさんあるし、関係者のインタビューも、興味深い内容でした。エイミー・ワインハウスの「AIMY」同様、ここぞというシーンに流れるライブパフォーマンスが印象的。パワフルなジャニスを身近に感じさせてくれました。

同じ女性として、その強さにも弱さにも共感できるし、「強く自立した女性でありたい」と胸を張るジャニスが、本当にかっこいい。

それとは裏腹に、コンプレックスを抱えながら、いじめられた暗い過去に怯える姿や、家族に宛てた手紙の数々が、繊細な人柄を表しています。

あの魂から絞り出すような強い歌声と、時に優しく語りかけるブルースは、そんな彼女の強さと繊細さから滲み出ていたんだなぁと。

数々のステージで確かな手応えを感じながら、自分の存在をアピールするジャニスは輝いていました。このジャケの、弾けるような笑顔。本当に可愛い。

でも、スターへの階段を駆け足で登ったその矢先に天国へ行ってしまった。本当に残念。。

「デヴィッド、もう4ヶ月もクスリをやめてるのよ」

運命の人に宛てた手紙が、余計に彼女の早過ぎる死を悲しくさせます。

エイミー・ワインハウスの「AIMY」を観た時と、まったく同じ気持ち。
どうしてそんなに逝き急ぐの?
まだまだあなた達の歌声が聴きたいのに、その先には明るい未来があるのに、ドラッグ、お酒に溺れて苦しんで…。27クラブなんて、知らないよ。。

そんなことをグルグルと考えてしまうのでした。

テキサスのじゃじゃ馬娘だったジャニスは、「自分の歌の才能に気づいて驚いた」と言って、ニカっと笑った。

観た後はPearlのインストゥルメンタルが余計に悲しく聴こえてきて、そしてジャニスをもっと大好きになった作品でした。
みー

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