きよぼん

SCOOP!のきよぼんのレビュー・感想・評価

SCOOP!(2016年製作の映画)
4.0
福山雅治が写真週刊誌のカメラマンで、新人の二階堂ふみと組んでスクープを追いかける。最初にきいたときの印象は!古い!だった。写真週刊誌っていうネタも旬をすぎた感あるし、この設定はいつの月9ですか?っていう感じで最初はあまり注目してなかったけど、前評判が高かったので観てきた。

さて、感想としては、これは素直に面白い!

展開は予想通り・・・いや期待通りに進むのだけど、引き込まれるものがある。

それはテンポがいいというか、各シーンの目的が明確なのでわかりやすいこと。音楽の使い方がうまいとかあるだろうけど、自分的にはやっぱりセリフがよかった。

「とったらソッコー逃げんだぞ」「忘れましたよ昔のことは」別に文学的な言葉ではないんだけど、話の中でつながったり、ふくらんだりするのは、ものすごく魅力的だ。

写真週刊誌という舞台のこともしっかり描かれる。ゲッスイ写真を撮り続けるカメラマン静(福山)の「じゃあなんで観たがるやつがいるんだよ」という言葉は、編集会議へとつながり、野火(二階堂)にある気持ちを言わせることになる。その後事件がおこり、ラストシーンへ向かう展開はベタなんだけど、なかなか見事だ。

冒頭でも書いたように写真週刊誌というテーマに、古くささを感じるんだけど、やはり高ぶるものがある。

「昔は良かった」というつもりはない。でも写真週刊誌全盛の時代は「マスゴミ」と言われている現在のジャーナリズムとはずいぶん違う問題があったよな、と思うものがあった。

そう考えると、今特別に質が下がってるっていうわけでもなく、マスコミっていつの時代も叩かれるものかもしれないですね。大変ですわ
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