いつでも、見ている。
昨年電撃結婚し、公私ともに充実している福山雅治がパパラッチ役に挑んだ異色エンターテイメント。監督は「モテキ」、「バクマン。」の大根仁。
夜の闇にネオンが映える。その中で、1人カメラを構える福山雅治がとにかく絵になる。独特の軽薄さを携え、飄々と夜の街を歩く男にぴったりだ。また写真週刊誌の裏事情なども交えつつ、テンポ良く物語を紡ぐ大根仁監督の演出手腕も流石。音楽や美術も凝っていて、エンタメ映画として1秒も飽きさせない作りにしてあるのもグッド。
二階堂ふみ、吉田羊、滝藤賢一など脇を固めるキャストも皆素晴らしい存在感。特に最近引っ張りだこのリリー・フランキーの魅力が今作でも全開。元ボクサーでジャンキーの情報屋・チャラ源という漫画みたいな役にリアリティを与えている。
賛否両論の原因と思われる、後半の急展開も個人的にはアリ。人を撮って、金を貰う職業の業の深さを感じた。
また大根仁監督が描きたいものを描く、という強い意思表示を今作で示したようにも感じて好ましかった。
大根仁監督がこれから更にエンタメ界を引っ張っていく存在になるであろうことを予感させる、力作だ。
