たけちゃん

KUBO/クボ 二本の弦の秘密のたけちゃんのレビュー・感想・評価

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)
4.0
瞬きすら、してはいけない!


トラヴィス・ナイト監督 2017年製作 吹替版


字幕版はアート・パーキンソン、シャーリーズ・セロン、マシュー・マコノヒーなどがメインの声優を務めているんですよね~。そっちが良かったなぁ。吹替版が下手だったわけではないけど……。
他にも、レイフ・ファインズ、ルーニー・マーラなども出ており、個人的にはジョージ・タケイが出てるのも嬉しかった。円盤になったら、絶対字幕で観よう( ˘ ˘ )ウンウン



これはめっちゃ楽しみにしてました\(^o^)/
なかなか地元では公開されず、これも2ヶ月遅れて、ようやく公開されました(T_T)。でも、今作に限らず、公開のない地方もあるので、公開されただけでよしとしなくちゃね( ¯−¯ )フッ


この日は「西遊記」と2本続けて観たんだけど、実はこの両作、ちょっと似たところがあって、続けて観たことで見えてくるところもあり、面白かったです。

どちらも主人公は子供で、ある出来事により、幼くして親を亡くし、運命(さだめ)を持って生きていく成長物語になっていました。

「西遊記」は妖怪の手で両親を殺され、托鉢僧に育てられることになり修行する身。「KUBO」も、やはり、父親と片目を失い、母親も正常とは言えない状態で洞窟暮らしをしている。

二人とも子供ながら、生きるために強くならざるを得ないんです。しかし、性格的には決してネガティブではなく、周りの人に愛されていく。そんな展開も似てました!
共感しやすいキャラ設定なんですね!



さて、「KUBO」について、もう少し語りましょう。
まずは、作風ですが、ご存知の通り、今作はストップモーションアニメで作られています。これは尋常じゃない手間をかけて撮っていますよね。エンドクレジットで撮影風景が早送りで映されるのですが、本当に手間暇かかっていることに驚き、そして、感心しました( ˘ ˘ )ウンウン

また、まるでアニメかと思うような動きの滑らかさと、3Dプリンターを駆使して創り出された、人形だからこその立体感が、登場人物を生き生きとさせていましたね。

さらに、折り紙をモチーフにして生み出される人形たちが、日本人の私たちに大きな郷愁を与えてくれるところも大きい。動き出す折り紙たちがサイコーなんです。

これらの織り成すコンビネーションが本当に素晴らしく、作品をより魅力的に仕上げていました。




KUBOには副題として「二本の弦の秘密」と書かれています。ここで問題です。KUBOが弾くのは「三味線」なのに、なぜ、二本の弦の秘密なのか?あと、1本は?残る2本は?となりますよね。


実はこの作品、「三」というのが重要なキーワードになっています。

KUBOとサルとクワガタという旅の「三」人
刀と鎧と兜という「三」つの武具
そして、KUBOの弾く「三」味線


なのに、副題は「二本の弦」なのですよね。
どうしてそんな副題なのかは、ぜひ、作品を観て考えてみてくださいね( ˘ ˘ )ウンウン




最後に音楽🎶音ネタ💩ウンチクンです\(^o^)/


まずは、KUBOの持つのが「三味線」だということですよね。それゆえ、映画全編に三味線の音が流れます!雅楽テイストが素晴らしいんです。

KUBOがこの三味線を弾くと、和紙が自ら折られ、折り紙たちへと生まれかわり、動き出します。特に、折り紙の半蔵は重要なキャラクターになっていましたね。監督によれば、三船敏郎をイメージしたんだそうですよ。すごい٩(ˊᗜˋ*)و”


そして、エンドロールで流れる主題歌は「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」です。
オリジナルはビートルズの作品で、これはジョージ・ハリスンの最高傑作ですよね。そのオリジナル版のギターソロはエリック・クラプトンが弾いているんですが、今回、そこが三味線になっている三味線バージョンでカバーされていました。

そして、さらに日本語吹替版は、新たに吉田兄弟が演奏するバージョンへと差し替えられています!ここだけは吹替版で良かったなぁと思ったところでした\(^o^)/

さすがの演奏でした!


そんな、映像よし、音楽よし、ストーリーよしの、外語人が作る日本テイストのストップモーションアニメ「KUBO」を、みなさん、ぜひ、ご覧になってください(`・ ω・´)ゞビシッ!!