これまでたくさん少女漫画の映画をレビューして来たが、全ては欺瞞に満ちていたのだ。女の子は全員、人が死ぬ瞬間をみたいと思っているのだ…マジかよ…
ってなことで少女への理想・妄想を全てぶっ壊すイっちゃってる系女子のお話、少女！
とりあえず何はともあれ本田翼である。彼女の目には少女漫画のような甘えなんぞない。会う人全て人じゃないものを見る感じの蔑む目である。そんなイっちゃってる目が本当に素晴らしい。目で人を殺すことができる人はそうそういない。しかも彼女は常時放っている。演技でそういう目をする方はたくさんいらっしゃるがそれが24時間営業なのは本田翼であろう。とにかく目が素晴らしい。
山本美月は、特にないかなぁ。本田翼に負んぶに抱っこな気する。
気になったのは国語の先生をアンジャッシュの田嶋。親友と呼んでる人がミステリー作家で成功しているよう。その人を自慢げに語る姿は、同じようにリアルで渡部と比較される感じと重なり、演技のうまさ以上にリアリティがあった笑
あなたが成功しているわけではないよ、というか笑
イっちゃってるって書いたけど実はそんなことなくて話自体は、複雑なんだけど最後を見たらああーそういうことかーみたいになる。ふとしたことが知らない人や知っていても関係なさそうな人に思わぬ影響を与えたり、自分がそういう立場になったりすることがある、ということ。
人が死ぬところって盛り上げてたけど主題がそっちじゃないから、ズレてる気がするなぁ。
あと湊かなえ原作だから告白を参考にしたようなスローや思わせぶりなショットがあるけど、あまり意味を成していないというか。告白は主人公のやりたいこととそのギャップが日常で描かれているからこそそういうショットがギャップに感じて違和感がない。今作はそんなのはなかった。
あの人があの人の◯◯だったのかっていうのは面白かったくらい。
次は本田翼がサイコパスでいろんな人を餌食にしていく作品が観たい。そしてなんだかんだあって死ぬんだ。本田翼が死ぬとこ観たいんだ。
