ようやく観れました。
原作途中まで既読。
この映画は自殺願望、イジメ、障害、不登校、ディスコミュニケーションなどのデリケートなテーマを扱っているが、軽く扱わないよう重く描かないよう配慮されている。
どこまでリアルに描写するか、製作者は考え抜いたのではないか。
様々な問題を抱えた登場人物たちは、その問題の部分以外ではごくごく普通の高校生として描かれており、ことさら強調していないところが生々しい。
主人公たちの想いや考えが逡巡するところがあり、私はそこは物語が動いていないと感じたが、それも現実的な描写だったのかもしれない。
主人公たちが心を開く場面ではその都度涙が出た。
一般的に、主人公に助言やアドバイスを与えるキャラクターは成長しないことが多いが、この映画はほぼみんな少しだけ成長する。
その点に最も好感が持てた。
鑑賞後、こういった良質なアニメーションが今後観られなくなると思った。それが一番悲しかったかもしれない。