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ロミオとジュリエットのtetsuのレビュー・感想・評価

ロミオとジュリエット(1936年製作の映画)
3.6
シェイクスピア作品が気になり、『ロミオとジュリエット』を改めて知りたいと思ったため、まず、古典の本作から鑑賞。

[あらすじ]
キャピュレット家の娘・ジュリエット、モンタギュー家の息子・ロミオ。
いがみ合う両家の男女が恋をしたことで巻き起こる悲劇を描いた名作恋愛物語。

[感想]
シェイクスピア文学の内容を知っていれば何かしらの役に立つかなぁ~と思い、最近、彼が原作を書いた映画作品を追っている。

しかし、よくよく考えてみれば、『ロミオとジュリエット』のまともなストーリーをよく知らないことに気づき、この際、順番に映画化されたものを観ることにしてみた。

本作は84年前に作られたといえども、古典の名作文学かつ、ある程度の名場面も知っていたので、かなり見易かった。

ただ、今の時代に改めて観ると、登場人物の行動に、若干、イライラしてしまった部分も大きい。

主人公が争いを中途半端に止めようとしたことで悲劇が続き、町から追放される。

そんな一連の展開は、今、観ると「かなりポンコツじゃん。」と思わざるを得なかったし、終始、その行動に突っ込まずにはいられなかった。

また、彼同様、ジュリエットに関しても、婚約者がいるにも関わらず、彼や家族のことは差し置いて、自分の恋だけに集中してしまう辺りが、まぁまぁ脳内お花畑すぎて、ちょっとひいた。

その他にも、突然、ファンタジーな万能薬が登場したり、郵便配達人の監禁パニックなど不運にも程がある事件が勃発したりと、もはやコメディのようにさえ感じてしまう本作。

しかし、詩的な言葉で愛を伝え会う2人の名シーンや、「恋愛物語」という要素だけでは終わらせない意外な締めくくりなどは興味深く、総じて、鑑賞する価値の高い一作だった。

[特徴]
・劇映画
・白黒
・初の映像化

P.S.
一緒に観ていたお父さんが、本作の鑑賞後、「映画の中だけやったらいいけど、観てる側も不幸な気持ちになるから、こういう映画、いっちばん嫌いやわぁ~」と言っていて、さすがに笑いました。
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