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アウトブレイクのNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

アウトブレイク(1995年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

2021/10/2鑑賞。64点。

〈あらすじ・ネタバレあり〉
1967年。
ザイールのモターバ川流域で戦闘中のアメリカ人傭兵部隊が出血熱に感染。
アメリカ政府は、未だかつて見たことのない出血熱を危険視。
アメリカ陸軍は、爆弾を投下することで感染者と証人の抹殺を図る。

時は流れて現在、1990年代のアメリカ。
疾病対策センター(通称. CDC)の最高レベル4職員・ダニエルズ大佐(演. ダスティン・ホフマン)は、ザイールのモターバ川一帯で発生した未知の出血熱の調査のため、部下を率いて現地へ向かう。

ダニエルズのチームが現地に向かうと、ある集落で生活する全村民が出血熱の感染により、完全にしたことが判明。
現地の医師・ベンジャミンの話から、感染者は皆感染から24時間以内で死亡していることがわかり、ダニエルズはウイルスのサンプルを持ち帰って、上官である准将・フォード(演. モーガン・フリーマン)にその旨を報告。

フォードは、大規模な感染対策は不要と断言。
感染者が24時間以内に死んでいるのであれば、大騒ぎする必要はない。感染が広がる前に全員死んでいるのだから…と。

マクリントック陸軍少将(演. ドナルド・サザーランド)は、ダニエルズが不必要に騒いでいると考え、彼の存在が目の上のたんこぶ。
マクリントックの圧力を受けたフォードは、ザイールの【モターバ出血熱】調査からダニエルズを外す。

そんな中、ジンボという動物密売業者が、ある施設に保管されている1匹の猿・ベッツィを手に入れる。
ベッツィをペットショップのルディに売りつけようとするが、買い取ってもらえなかったので、森に放す。
ベッツィが出血熱に感染していたため、ジンボとルディは【モターバ出血熱】に感染する。

ダニエルズの元妻でCDCレベル4職員・キーオ(演. レネ・ルッソ)は、ザイールから帰国したジンボと彼の恋人がモターバ出血熱に感染したと報告を受け、ボストンへ向かう。
キーオは、以前ダニエルズが警告したモターバ出血熱がこのことだと確信する。
さらに、ペットショップのルディや、ルディの血液に触れた病院関係者のヘンリーも【モターバ出血熱】に感染。

ジンボは、カリフォルニア州からボストンに移動する際、飛行機に乗った。そのため、モターバ出血熱は、ジンボの利用した空港や航空機の乗客を調査。結果、アメリカ国内の複数の箇所でモターバ出血熱患者が見つかる。
感染後のルディやヘンリーと接触した人々も感染者の中に含まれていた。
アメリカ国内で、【モターバ出血熱】のアウトブレイク(=爆発感染)が確認される。

ダニエルズとキーオは、それぞれ別のルートでカリフォルニア州の田舎町シーダー・クリークがアウトブレイクによって壊滅寸前だと知る。

ダニエルズは、ニューメキシコ州に向かえというフォードの命令を無視し、部下のシュラー中佐(演. ケビン・スペイシー)とソルト少佐(演. キューバ・グッティング・ジュニア)を連れてシーダー・クリークに入る。
シーター・クリークの病院で、アウトブレイク前から入院している患者が【モターバ出血熱】に感染したことが判明。
感染者から採取したDNAを確認したところ、【モターバ出血熱】が2種類存在することが明らかに。
【モターバ出血熱】は、突然変異しているのだ。
【変異前モターバ出血熱】の感染経路が直接感染のみだったのに対し、【変異後モターバ出血熱】は空気感染することも分かった。
未曾有の事態に直面し、フォードは命令違反のダニエルズと彼のチーム逮捕を見送る。

アメリカ陸軍は、シーダー・クリークを封鎖。
感染を封じ込めることに成功はしたが、もしものために町を封鎖する。
それが政府の言い分だが、言論統制とロックダウン、外出禁止令に違反した者は逮捕する方針を打ち出す。

【E-1101】という抗ウイルスがシーダー・クリークに届き、フォードは感染者たちに【E-1101】を使用する。
ダニエルズは、あまりにも早いタイミングで抗ウイルスが作られたことに違和感を持つ。
その違和感は確信に変わる。【変異前モターバ出血熱】に感染していた猿が、ダニエルズの与えた【E-1101】によって回復したのだ。
真相としては、1967年に【変異前モターバ出血熱】のサンプルを傭兵部隊から手に入れたアメリカ政府は、生物兵器化していた。政府は、生物兵器の血清として【E-1101】を製造し、保管していたのだ。だが、【E-1101】は【変異後モターバ出血熱】には効果がない。

マクリントックの進言により、ホワイトハウスはシーダー・クリークに気化爆弾を投下し、町を一掃する計画を進める。
フォードの口から、大統領が進めるシーダー・クリーク一掃計画の存在を聞かされるダニエルズ。
マクリントックに隠れて、ダニエルズはソルト少佐と共に調査を開始。国内で発生する【モターバ出血熱】の感染元が猿のベッツィだと突き止める。
アフリカからの貨物船に乗せられた猿たちは、リスト化されている。だが、ベッツィだけが輸送後行方不明になっていた。
※行方不明になったのは、猿の保護施設職員が、ベッツィをジンボに渡したため。

シュラー中佐は【変異後モターバ出血熱】に感染して死亡、キーオは空気感染により、【変異後モターバ出血熱】に侵される。
ダニエルズとソルトは、水面下で動いていることがマクリントックにバレる。
ダニエルズらがメディアを使って、「ベッツィが【モターバ出血熱】血清の鍵だ」と報道したところ、ベッツィの居場所を知る少女・ケイトの母親から、ダニエルズに連絡が入る。

ダニエルズとソルトは、ベッツィの捕獲に成功。
生物兵器の存在が露呈するのを防ぐため、マクリントック少将はダニエルズらの暗殺を計画。
ダニエルズとソルト、ベッツィの乗ったヘリを撃墜しようとするが失敗。

シーダー・クリークの病院に着陸すると、ソルトはベッツィのDNAを元に血清を製造し、完成した血清をキーオに打つ。

マクリントックは、空爆用ヘリ【サンドマン】の操縦士に、シーダー・クリークへ爆弾投下をするよう命令。
【サンドマン】の操縦士は、ダニエルズの説得に心を動かされる。
「血清はもうすでにある。シーダー・クリークの住民を殺す必要はない。マクリントックは、生物兵器を隠蔽しようとしてる」

【サンドマン】は、爆弾を海に投下。
その様子を見ていたフォードは覚悟を決める。
マクリントックを裏切り、彼がホワイトハウスに偽の情報を与えていたことを暴露し、マクリントックの逮捕を部下に命じる。マクリントックを告発すれば、自分も道連れにされると分かった上での行動だった。
マクリントックに馬鹿にされ続けていたブリングス中佐は、嬉しそうに彼を逮捕する。

血清により回復したキーオ。
側には、彼女を見守るダニエルズの姿があった。
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ダニエルズとキーオの安っぽい恋愛演出さえなければ名作になれたのに…。マクリントックとのヘリ対決も映画にはあってないと思うけど、90年代はどれだけたくさん火薬を使うかがヒットの決め手になってたところもあるので、思い出補正で許せる。
監督の名前を見てすぐ思い出したが、ウルフギャングさんは【エアフォース・ワン】でも【ザ・シークレット・サービス】でもやりたいことを詰め込みすぎる癖がある。それはB級映画でやることなんです…。

ドナルド・サザーランド演じるマクリントックの存在感は半端なくて、大統領を操るところまでは凄かった。けど最後は、あんま好きじゃない部下にパワハラしたり、パワハラしてた部下に仕返しされてイライラしてたりで小物感すごかった。そこは、息子のジャック・バウアーみたいに「俺は愛国者だ」と言い張って、「国の命令ならいかなる処分も受け止める」という姿勢を貫いてほしかった。
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