前作『エクス・マキナ』でAIを扱ったSF映画の傑作をまた一つ生み出したアレックス・ガーランド監督。今作では主演にナタリー・ポートマンを迎えまた新たなSF作品に挑んでいます。
内容は確かに一見難解なSF作品。しかし女性4人の登場人物達が学者や研究者であることから劇中で描かれる謎の現象や事象をしっかり説明してくれている為、そこまでの取っ付き難さはありませんでした。比較的静かな展開ながらもサスペンスやサバイバルホラーの要素も含まれていて見応えは十分過ぎる程でした。
とはいえ、鑑賞後にはすぐさま解説サイトへGO！いくつかのサイトでも指摘されていた部分でもありますが、終盤の美しくも幻想的な映像表現がかのSF金字塔的作品を彷彿とさせていて内容的にもその潮流にある作品であることを確信しました。
その年の並居る強豪を抑えアカデミー賞視覚効果賞を受賞した前作『エクス・マキナ』同様そういった監督の拘りぬいた映像美が肝となるこういった作品は、やはり劇場の大きなスクリーンと大音響の下で鑑賞することにこそ価値があるのではないかと小さなタブレットを手にしながらつくづく感じた次第です。
