実写で撮影したものを油絵タッチの動画にしているという、えらく手間のかかった作品。白黒の過去の部分は実写みが強いが、回想シーンでないところはゴッホっぽいタッチ。鮮やかな色彩で、オーベルニュの教会など、ゴッホの有名な作品の再現もあった。名画の中に入れたらとか絵が動いたらというのは戯言として一度は考えることだと思うが、これを本当にやっちゃうというのがすごいよね。
話はゴッホの死後出てきた手紙をテオに届けるべく郵便屋ルーランから派遣された息子が、テオの死を知って、代わりの届け先を探すうちにゴッホの死の真相を探ることにはまっていくというもの。いろんな関係者に話を聞くが、皆言うことがビミョーに違って、藪の中。これは殺人事件なのか？と思ったんだが、えーと、結局なんだったの？
個人的にはテオとの関係性がもっと描かれているかなーと期待して見に行ったのだが、すでにテオは亡くなっている時期の話だったので、あまり出てこなかった。そこはちょっと残念かも。
しかし原題の通り、ゴッホへの愛に溢れているいい話だったと思う。ゴッホってやっぱ天才だったんだな。
