KouheiNakamura

レゴバットマン ザ・ムービーのKouheiNakamuraのレビュー・感想・評価

5.0
こっちにおいでよ、ダークナイト。


前作レゴムービーはレゴであることを最大限に活かした大傑作だった。主題歌同様まさに「全ては最高!」な超エンターテイメントだった。
そんなレゴムービーの中で脇役ながら強烈な存在感を残したのが、ご存知闇の騎士バットマン。近年の実写版バットマンをあえてネタにしたかのような自意識過剰の根暗マッチョキャラになっていて、大いに笑わせられた。この映画はそんなレゴ世界のバットマンを主人公に据えたスピンオフだ。

前作同様ハイスピードかつハイテンポなギャグの切れ味もさることながら、今回のレゴバットマンが大傑作になったのはやはりバットマンという存在そのものに踏み込んだ脚本のおかげだろう。レゴだからこそ許される何でもありな設定のおかげで、なんと今までの映画版バットマンは全て同一人物ということになり(!)バットマンというキャラクターの総決算的な作りになっている。

また普通のヒーロー映画があまり踏み込まない、ヒーローは孤独なのか?というテーマにも切り込んでいてドキっとさせられた。ブルース・ウェインは、バットマンは、どうすれば幸せになれるのか?その答えの一つを明確に提示してみせたラストに僕は涙が止まらなかった。

もちろんそんな重いテーマもたくさんの笑いに包まれて見やすく、映画マニア向けの小ネタや脇役キャラの魅力も抜群の切れ味。
バットマンをよく知らない人にこそおすすめしたい、大大大傑作です!
KouheiNakamura

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