勝ったのは農民だ

ブラック・スワンの勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・スワン(2010年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

【ナタリー・ポートマンのそれまでのキャリアのカウンターですね。】

※過去鑑賞記録です。
そしてうろ覚えですが、ラストははっきりネタバレします。未見の方は読まない方がいいでしょう。

Amazon Prime Videoで3/1に配信開始だそうで、これを機にレビューしておきます。💻

ダーレン・アロノフスキー監督作品です。
昨年公開された『ザ・ホエール』🐳でブレンダン・フレーザーのアカデミー賞最優秀主演男優賞が記憶に新しいですが、

今作『ブラック・スワン』🩰でも、
ナタリー・ポートマンをアカデミー賞最優秀主演女優賞に導いて、彼女にとってそれまでのキャリアを更新するような代表作になりました。

元々、ナタリー・ポートマンが真面目な優等生ってイメージがありましたが、ずっと『LEON/レオン』や『スターウォーズ』が彼女の代表作と言われていたことには忸怩たる思いがあったはずです。そのカウンターとしても今作を演じたのはよかったです。


それから、キャスティングを観て思い出したんですが、

ウィノナ・ライダーがちょっと歳をとった先輩役だったんですね…。😅
『シザーハンズ』✂️や『ナイト・オン・ザ・プラネット』🚕の頃は若かったですが、でもまた彼女が主演で復活する可能性もあります。

🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢🦢

【落語の「明烏(あけがらす)」を連想しましたが、今敏監督の『Perfect Blue』🟦だそうです…。😅】

後から聞いたら、
アイドルをテーマにした今敏監督のアニメ『Perfect Blue』🟦に今作『ブラック・スワン』の影響を受けていたらしいですね。
アイドルをテーマにしたアニメですから、今となっては『推しの子』ブームのハシリですね…。


ただ、2011年に自分が観た時はそんなことつゆ知らなかったので、

「ダーレン・アロノフスキー監督が自分の作家性を全開にして、落語の「明烏(あけがらす)」を脚色したような映画だなぁ…」

って思いながら観てました。😅

「真面目に頑張りすぎて自分を追い詰めるよりも、自慰行為や酒やドラックで羽目を外すことも芸の肥やしになるぞ。」みたいな。

“黒鳥“と“からす“🐦‍⬛は全然似て非なるものですけどね…。😅

🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶🪶

【自分の好きな『ジョーカー』や『ファーザー』にも連なる“何が真実か分からなくなる映画“です。】

とにかく主人公が精神的に追い詰められます。

あの母親もよくないです。毒親問題です。👎

加えて、
ヴァンサン・カッセル演じる演技指導のコーチも絶対に問題があります。
先日の榊英雄容疑者の件もありましたし、2024年の今だったらあのコーチは絶対にセクハラで摘発されると思います。

ただ、

主人公が精神に異常をきたして幻覚ばっかり見て、何が真実か分からなくなる映画“🤯でもあるので、もしかしたらずっと主人公の妄想の話をしていたのかもしれません。



そこは流石というか、
『レクイエム・フォー・ドリーム』を撮ったアロノフスキー監督ですから、あの手の現実と幻覚の区別がつかなくなる演出は慣れているんでしょう。
『レクイエム・フォー・ドリーム』は酷いです。
自分がこれまで観てきたなかで指折りのトラウマ映画です。😫

今作『ブラック・スワン』に話を戻すと、

ライバルの女の子を刺した🔪瞬間、
自分は観ていて「やりやがった‼️」と思いきや、
実はやっていなかったことにホッとした直後、
実は刺していたのは自分だった‼️ってことに愕然として、

そんな感じで自分はまんまと振り回されました。😅

自分の好きな『ジョーカー』や『ファーザー』にも連なりますけど、そういう映画の演出はうまいし、そういう役者さんの演技ってアカデミー賞で評価されやすいんでしょうね。

🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰🩰

【「役者は舞台上で死ねるなら本望というが、監督にとってそれ以上迷惑なことはない。」】

じゃあ、仮にあのラストは現実だとして、

「あのラストを良しとするか❓」で言うと、自分は否定派です。



「あしたのジョー」🥊の最終回で、

「(灰になったと言いますが、)結局、矢吹ジョーは生きているのか❓死んだのか❓」

はおそらくどっちにも解釈出来るようなラストに意図的にしているんでしょうが、

仮に矢吹ジョーが生きていたとしても、これから先の人生、あれ以上の充実感を味わうことは無理でしょう。
でも「少なくとも死ぬよりは生きていた方がいい。」と考えることにしました。
おそらくそこは梶原一騎先生と自分の価値観の違いでしょう。


ただ、今作『ブラック・スワン』のラストはダーレン・アロノフスキー監督の前作『レスラー』とかなり似ていて、自分は『レスラー』のラストはかなり好きなんです。

余命短いロートルのレスラー💪と
まだ若いバレーダンサー🩰との違いかもしれませんが、

自分でもその好き嫌いの差がつく理由がよく分かりません。🤔


ただいずれにしても、死ぬこたぁありません。

「役者は舞台上で死ねるなら本望というが、監督にとってそれ以上迷惑なことはない。」
みたいなことを誰かが言ってましたが、
自分も同感です。