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オクジャ okjaのohassyのレビュー・感想・評価

オクジャ okja(2017年製作の映画)
3.0
生涯で最も衝撃を受けた映画のひとつにボンジュノ監督の「殺人の追憶」という作品があって、AmazonPrimeで観られるのでぜひ観て欲しいのだけれどそれはもう怖くて怖くて、夜中に部屋を暗くして一人で観ていたのを思わず明かりを全開にするくらいには怖かった。
中学生の頃エイリアン2を観た時以来の恐怖映画体験。

好きな映画は昔から観返す習慣があって、それこそスターウォーズとかBTTFなんかはセリフやカット割りまで大体覚えているし、カジノロワイヤルとかダークナイトとかセブンとかパルプフィクションとか宇宙戦争とかプライベートライアンとか、ちょっとだけ観ようと思って結局最後まで観ちゃうし。
でも殺人の追憶は、あんなに衝撃を受けて未だに忘れられないのになぜか一度しか観ていない。
観たいとは思うけどなんか踏ん切りがつかないというか。
多分重すぎるんだと思う。

ポンジュノがハリウッドに行ってしまいとても不安を感じつつ、スノーピアサーを観て残念ながら不安が的中してしまい、だからと言って嫌いになることもなく次を待っていたらなんとnetflixで製作がPLAN B というアウトプット。
うん、この組み合わせ悪くない。ワクワクする。
ハリウッドは彼には窮屈だろう。

資本主義へのアンチテーゼを強烈に訴えつつもそのアンチテーゼをも揶揄するような本作は、クリーチャーと少女という王道のエンタメ性がありつつもどこまでもB級路線で、ただし演出もCGも超A級というとんでもなく扱いにくい作品で、いい意味でちゃんと予想を裏切ってくれる。
何度も見返すかと問われれば今のところNOと答えるしかないけれど、一度は観ていい映像だと思う。

オクジャを呼ぶ時、英語圏の人々はそのまま「オクジャ!オクジャ!」と発音するが、どことなく昔の鈴木杏を思い出させる主人公の少女ミジャは「オクジャヤー!オクジャヤー!」と叫ぶ。
ハングル語の特性なのだろうけど、少女とオクジャの関係を物語っていたような気がしてならない。
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