エミさん

菊とギロチンのエミさんのレビュー・感想・評価

菊とギロチン(2016年製作の映画)
3.3
フェミニズムとアナーキズムが絡み合うなんて実に複雑で、見終わった後、なんて形容していいのか分からない感情で劇場を後にしました。色々なエピソードが組んず解れつ、絡み合っては、またほどけ、本当に暑苦しいくらい、情熱的で凄まじい作品でした。

ただ私はどちらかというと、フェミニズムを応援したいので、大正時代に生きる女性たちの、自分らしく自由に生きたいと思えば思うほど、男性優位の権力や力に絡め取られて底辺に押し戻されるもどかしさに共感し、心の底から悔しくて「負けないで!」と思わされました。だからヒロインの花菊が「おら、強くなりてぇ!」と何度も何度も立ち上がっていく姿は、印象強くて良かったでした。