まるちよ

ウインド・リバーのまるちよのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
2.8
雪深い山で起こったレイプ殺人事件を追う地元ハンターとFBIのお話。
ネイティブアメリカンに対する国ぐるみの差別、というか放置問題をテーマにしている。
広大な地域に数人、しかも部族警察しか配備ができず外部の警察機構はFBIしか介入が出来ない問題。また、それに関連して行方不明者の追跡調査がされないなど、どうしてこうなっちゃったの、っていう問題が山積みなのが悲しい。

重たいテーマだけど説教臭くは無く、あくまで物語の趣旨は探偵モノのようにレイプ犯を追い詰めていくという流れになっていて飽きずに見れるのがありがたい。
特に、掘削場に警官と調査に行った後の一触即発の空気感は、雪深い山でしかもネイティブアメリカンの土地に閉じ込められたと卑屈になる、掘削員の感情が伝わるようで見ていてとてもドキドキした。
銃撃戦もやたら迫力があって印象的。

主演はジェレミー・レナー、エリザベス・オルセンとアベンジャーズのコンビ。
なんだかジェレミー・レナーいっつもスナイパーライフル持ってる気がする。
そこにウォーキング・デッドのシェーン役やフューリーのクーンアス役で出演したジョン・バーンサルが自分の命と引き換えに彼女を守るかっこいい役で出ている。
いつも悪たれなイメージだけど、本作のような誠実な役柄もできるんだ、と感動した。

実話、というか実際にネイティブアメリカンが陥っている社会的な背景を元にしている映画だからか明るい映画ではないけれど、ストーリーのテンポも良くてとても良かった。

◆良いところ
- キャスティングが好き
- テーマは暗いが、見ていて陰惨な気持ちになるほどではない
- ジョン・バーンサルがかっこいい
- エリザベス・オルセンがとても綺麗

◆悪いところ
- ジャンル的に興味の無い人はとことん興味が無くつまらないかも
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