イエス

イレブン・ミニッツのイエスのレビュー・感想・評価

イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)
5.0
 シスターたちの会話が「大罪」を啓示し、救急隊員(救う者=神)と共に映る一瞬の骸骨と十字架がラストの11分間を暗示。暴食・色欲・強欲・憂鬱・憤怒・怠惰・虚飾・傲慢・嫉妬を抱える登場人物たちが一同に集まる(役者が揃う)ことで、その罪に対して浄火が与えられる。カメラとは神の視点であり、劇中での黒の点が空から見下ろす神の目となって、こちら側にも見ているぞと忠告する。無音のエンドロールが鎮魂歌に代わり、消失した1点のモニターがこの世界にもある何気ない日常の一場面に過ぎないのだと伝え、こちら側の生活や生き方を問い正してくる。黙示録を映画化したような作品。見事。
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