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ギミー・デンジャーのwoosのレビュー・感想・評価

ギミー・デンジャー(2016年製作の映画)
4.1
シネマカリテにて字幕版を鑑賞。
客席は満席。
テーマ「イギーとストゥージズのファミリー攻防史」

[全体として]
ジャームッシュの同時期公開作品にして、ストゥージズのドキュメンタリーとあって観る前から期待値マックスだったが、今まで見たこと無い映像とかもあってかなり楽しめた。
先に観たパターソンと比べると「静と動」という感じ(もちろんギミーデンジャーが動)で、対象的であった。
まあ、イギーに関してはめちゃくちゃ聴いていた訳ではないが、イギーに影響を受けたパンクやオルタナ系のバンドは死ぬ程聴いて育って来たので、そういう人たちのゴッドファーザーなんだろうと思うとやっぱり色々思うところはある。

[良かったところ]
イギーやメンバーが若い頃の話をしているところは、会話にエコーをかけたり、伸ばした音がそのまま、BGMになる様な効果を出していたり、非常にドラッギーな作りをしている。やっぱり当時お薬全開でキメていたから、その臨場感を狙ってるんだろうが、とても良かった。
また、当時の話をしている時に会話内容に関連するようなテレビや映画の場面を繋いで断片的に見せて、話を補完するという手法を使っていて、それに関してはヒップホップのサンプリングのようなアプローチだなと思った。
あと、やっぱりデヴィッド・ボウイの話が出てからがドラマティックで、黒いスターが白いスターに見出される様に見えたし、アガる展開だった。その近辺でコレでもかとパンクやオルタナのバンドがNO FUNをカバーする映像が出て来て、そのバンドたちのレコードジャケットが上から流れるシーンは鳥肌ものだった。
あと、やっぱりイギーはジャームッシュの事を信頼してるんだろうなぁ。

[気になったところ]
流石にイギーやストゥージズに何の思い入れも無いひとはさっぱりだと思われる。


イギーとかパンクが好きな人やドラッギーな感じが好きな人はオススメです。
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