エソラゴト

アリータ:バトル・エンジェルのエソラゴトのレビュー・感想・評価

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原作未読な上、CGメインのアクション全開映画は目が追いつかずグッタリ疲労感を覚えるので最近は極力避けてきたのですが(汗)、公開初日に足を運んだのは勿論ジェームズ・キャメロンが製作と脚本に関わっているという理由一点のみ…。

思い起こせば、劇場で映画を観る楽しみを教えてくれたのは彼の出世作『ターミネーター』。その頃既にS.スピルバーグ監督は押しも押されぬ大監督になっていたので、キャメロン監督の方が自分自身の映画史と共に歩んできたという感慨が個人的には強いのです。

前作『アバター』はかれこれもう10年前の作品だということに気付き改めて驚きました。丁度この頃IMAXデジタルシアターが全国に3ヶ所設置されIMAX3D作品の鑑賞もその『アバター』が初体験でした。

随分昔にディズニーランドで鑑賞した『キャプテンEO』や『ミクロ・キッズ』は所謂飛び出す系の体験型アトラクションムービーでしたが、『アバター』以降は画面に奥行を感じさせて長時間鑑賞にも耐え得る3D効果のある映像作品が主流になりました。

毎回新作発表の度に映像革命的な新技術で我々の度肝を抜く作品を提供してきた彼なので、今回もかなり期待値は上がっていましたが…。モーターボールやバトルシーンのCG技術の格段の進歩は分かるのですが、やはり生身の人間と並んでしまうと作り物感がどうしても垣間見えてしまうのは致し方ないところなのでしょうか?

とはいえ、内容自体はキャメロン監督が作品内で常に描き続けている"戦う女性"・"強い女性"もきっちり描かれていますし、今までになかった"少女から大人への脱皮"並びに"父と娘"の物語にもなっているところは、原作漫画に惚れ込んで企画を長年温めてきた彼の情熱と信念を感じて嬉しくなりました。

…なんだかキャメロン監督の事ばかり語ってしまいましたが、作品自体は割と楽しめましたし、IMAX 3Dで観て正解でした。

今年来年と立て続けに公開される予定の『ターミネーター』『アバター』の続編は一体どんな作品になるのやら…。そして彼が目指す次なる映像革新=3Dメガネ不要の3D映画にも期待を寄せながら待つことにします。