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ワンダー 君は太陽のぜんのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

【相手を知りたいなら、やることは1つ。よく見ること】


◯家族団欒で映画を楽しみたい
◯心が温かくなる映画が見たい
◯友達と仲良くなりたい

そんな人にはおススメです。


〜あらすじ〜
生まれつき顔に障害を負って変形してしまった少年(オギー)の物語。

10歳になり両親は学校に通わせることを決意。
最初はいじめられるがオギーの明るくてユーモアのある人柄に周りの人たちも変えられていく。


〜感想〜
オギーの真っ直ぐで優しい姿に感動しました。
物語の最後で
「人をいたわれ。みんなも闘ってる。相手を知りたかったら、やることは1つ。よく見ること」
という言葉が出てくる。
その通りだなと思いました。
相手を見るというのは何も外見を見ろということではない。
内面をしっかり見てその人を判断することだ。
子供はピュアな分、オギーの姿を見て表情に出てしまう。
その分一緒に過ごしていて内面が分かってくると、こいつといるのは楽しい!、もっと遊びたい!と外見は気にしなくなる。
これは子供だけじゃなくて大人にも言えるのではないだろうか。
子供は学校という環境にいると嫌でも同じ時間を過ごさないといけない。
家庭環境も様々で基本的にその環境を変えることはできず適応しなければならない。
一方大人になると自分の気の合う人たちとだけと話してわざわざそういう環境に身を置かなくなっている。
それが必ずしも悪いことであるとは言わない。
しかし、嫌いな人や苦手な人っていうのはその人の外面からイメージした思い込みであるのかもしれない。
相手のことをよく知らないで否定するのではなく、相手の中身を見ようと一歩でも努力してみることが大事なのではないかと思った。

またこの作品の魅力として「4人の視点で物語が進行していく」ことだ。
4人とはオギーの他に、オギーの友達ジャック、姉のヴィア、姉の友達ミランダである。
個人的にはジャックに共感した。
学校というものにはグループが存在していて、そのグループで自分が除け者にされない為には話を合わせる必要がある。
それが間違っていると心の中で分かっていても自分がグループから除け者にされる恐怖に負けて間違った選択をすることがある。
僕自身も同じような経験をしたからすごく共感できた。

また姉の、弟は可愛いけど、自分が構ってもらえない。でもそれを押し堪えないといけないという心情は、自分も末っ子で姉がいるので姉も同じように思っていただろうなと思った。

このように誰かの視点からは共感できるポイントがあるというのがこの作品が多くの人から支持されている理由の一つではないかなと思う。

最後にこの作品で好きな母の言葉がある。

「心は人の未来を示す地図で、顔は人の過去を示す地図なの。」

という言葉だ。
自分も正しい心を持って歳を重ねるごとに魅力的になったと言われるような人になりたいなと思う。
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