人に、海に追い詰められる物語。
広大な海上に浮かぶ小さなヨットの中で、無線から聴こえる情報はドナルド(コリン・ファース)を究極に追い詰める。
まさかこんな話だとは思わなかったなぁ。
ドナルドは強い人間ではなく普通の人間だ。
勇気ある決断をしただけで、どんどん追い込まれていくこの映画を観てると、一歩踏み出すことがすごく怖いことと思えてしまう。
パンフレットにはメディア批判的なことも書いてあったけど、それよりは人間が生きる難しさを感じた。
たしかに過剰な広報によってドナルドは作られたのかもしれない。
けど、ドナルドの外より内に深い作品だったがゆえに、メディアの悪事はそこまで強く心に残らなかった。
つまり一言でまとめると、コリン・ファースの一人演技に引き込まれる映画だった。