この映画の題材となった事件は当人による著書が存在していて、私も昔、手に取ったことがある。ふたりは金正日の映画作りのためだけに拉致された、というのだ。
私も映画が好きな人間ではあるけど、そのために人攫いをしようなどとは思わない。感覚が完全にマフィアなのだと思う。朝鮮労働党は政党を装った巨大な犯罪組織で、金正日はゴッドファーザーなのだ。そうとでも考えないと、辻褄が合わない。
崔銀姫をはじめとして関係者が証言をし、申相玉の作品も流れるが本人の映像は当時のもののみ。それで、亡くなっているのだと気づいた。すこし感慨深かった。
著書の内容をけっこう忘れていたので、復習する感覚で鑑賞できた。北朝鮮に興味のあるひとなら、興味そそられる内容だと思う。特に金正日の肉声は他ではなかなか聞くことができないので、二次情報ながらも貴重だと思う。
ちなみにスピリチュアル的な観点からすると、申相玉と崔銀姫はまちがいなくソウルメイトだと思った。
[オリジナル音声+日本語字幕]2023/05/08 WATCHA