残酷で野蛮なダーク・コメディ。
近年多くなったお洒落でスタイリッシュなクライム・コメディ映画ではなく、とにかくダーティーな映画です。
ポール・シュレイダーの時点で万人向けしないけど、個人的にはニコラス・ケイジ主演映画としては「マンディ」の次に好きな映画。
まずオープニングから最高。ドラッグでラリったウィレム・デフォーがデブ女とその娘(もちろんデブ)を惨殺するという最高のオープニング。この時のデフォーの怪演が凄すぎて、後に登場するニコラス・ケイジとクリストファー・マシュー・クックの印象がだいぶ薄くなってしまったのが少し残念でした…
ですが、この3人の緩いやり取りとの間にある唐突で強烈なバイオレンス描写は良かったです。頭がおかしくなりそうな映像も逆に味があり個人的には好きです。
救いのない最悪な映画ですが、最高に面白かったです。