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攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D

『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』に投稿された感想・評価

ymd
4.5
「第三の攻殻機動隊」SACシリーズのテレビ長編作品にして完結編。後に3D版が劇場公開されているようだけどネットフリックスで鑑賞しました。

SACのこれまでの連なりを経て観ると感慨深いけれど、本作単体でも楽しめる作りになっていると思う。
とはいえ人物の相関図や舞台背景を理解しておく前提は必要なので、結局過去作をチェックしておくに越したことはない。

プロットはこれまでの同シリーズより現実に近い社会問題を扱っており、SFでありながらも硬派な社会サスペンス的な色合いが濃い作風。
相変わらず高度な思想と思考が入り乱れるので複雑な様相を呈しているうえに、100分ちょっとという尺に詰め込んでいるので情報量の多さに圧倒される。

これまでの「笑い男」や「個別の11人(クゼ)」「ゴーダ」といったアイコニックな対象が存在しないストーリーなので、ある意味では非常に地味ではあるのだけど、幾層にも重なった政治的思惑と細部までに拘ったディテールが大変素晴らしく、9課メンバーの個性豊かな見せ場もキチンと用意しているあたりも含めて総括として申し分ない出来栄えであると思う。

アクション描写も抜群で、スナイパー同士の対峙の際の緊張感を細かなカットを重ねて表現するシーンには震えるし、「アニメーションでしか表現できない」と「アニメーションとは思えない」作画を両立させる作画・構成に圧倒される。

そうはいっても作画の緻密さ・哲学的深淵さという点では異常すぎる押井版とは比べるべくもないが。

でも、ほどよいエンタメ性と社会派サスペンスモノとしての硬派っぷりなどは他の攻殻機動隊よりも優れているポイントだし、草薙素子が人形使いに出会わなかったら、というパラレルワールドを立脚点として作られたことの意味と意義を十分に果たしている素晴らしいシリーズであることを、3作通じて貫いてきた姿勢はただただ素晴らしい。

だからこそ押井版を本歌取りしたかのような「傀儡廻し」という題材と、それに対峙する草薙素子の在り様の違いが印象的であり、この着地はSACが最後までSACであり続けたことを声高に証明しているように思えてならない。
神山健治の作家としての矜持が胸を打つ感動的なフィナーレである。

できればこの先を観たい、と思うのはファン心理として当然かもしれないけれど、その飢餓感を「SAC_2045」は満たしてくれるのか。

まだ未見なので楽しみに(半ば不安に)臨んでいきたいと思います。
『生きている限り、世界の素子でしかいられない』

独立攻性公安部隊が日本に巣食う敵と戦うテレビアニメ「攻殻機動隊SAC」の劇場版は、電脳と義体によって人間以上に社会の在り方を問うてきた「第3の攻殻」の集大成にして、10年以上前の作品とは思えない慧眼に満ちたSFサスペンスアクションの最高傑作。

少子高齢化に対抗して国土強靭化を図るためのシステム「Solid State」ディテールが素晴らしく、特にゴーストの再利用を巡り官僚と代議士が対立する背景にテーマが隠されているが、個のポテンシャルを願うという結論にコロナ禍の一年でより一層の意義が感じられる。

2年間の個人的推論に則った捜査活動の果てに草薙素子が「SAC」を受け入れるラスト、これこそがネットの広大さに身を委ねていった「第2の攻殻」から決別した証しであって、いまは亡き「ORIGA」のしなやかでたおやかな主題歌に期待を煽られ余韻を抱く。



鑑賞記録
2021.05.09
イオンシネマ港北ニュータウン2
→今この時期にこの作品を上映することが映画館からの怒りの一撃。望遠カットが光学迷彩3Dなど物申したいことはあるが、社会的な意義が全てを超越してしまう。サウンドバランスは最高で劇場で聴く草薙素子には色気しかない。
桃龍
3.5
2011-05-02記。
画面が暗いのが我慢できない。
『THE LAST MESSAGE 海猿』3D版の使い捨てメガネ方式は役者の表情が分からないほど画面が暗くて、金返せレベルだった。
この作品はかなりゴツい3Dメガネだったので効果に期待したけど、やっぱり暗くて楽しめなかった。
3DはIMAX以外はダメだな。

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