[本当に感染したもの]
公開当時に気になっていたものの見れなかったのでレンタルで鑑賞。泣きました。ここまで「泣きのゾンビ映画」というのは初めての体験で、大満足の逸品でした。
ひとつだけ。
このタイトルが邦題だと『新感染』と言うことで「『新幹線』にかけててふざけている」という感想や意見を目にし、自分も観るまでは「ちょっとあまりにキャッチーなタイトルだなあ笑」と思ってたんですが、鑑賞後、実は「とてもいいタイトル」だと感じたのです。
感染。
この言葉だけで聞くと、やはり病原体が身体の中に広がっていくようなイメージがありますよね?なのでこの映画の「感染」とは、やはり次々とゾンビになっていく人間の事を指すマイナス要素の言葉に思えます。
ですが、私は登場人物達が「感染」したものがもう一つだけあると思っているんです。具体的に書くのはこの映画の根幹なので野暮というものですかね。
自分が泣けたのは、そこなんです。
あの男も、あの男も、あの男も、あの女性も。
「人が変わる瞬間」がしっかり描かれてました。極限状態の中で、彼ら、彼女らの中に無かった「自分以外の者へ目を向ける」という、
その「心」が、
次々に「感染」していったのではないかと。
そんな映画に見えたのでした。