ナツミ

スプリットのナツミのレビュー・感想・評価

スプリット(2017年製作の映画)
4.5
単なる監禁系サスペンスとか精神疾患系ホラーかと思って観てたら、心に傷を負った者に寄り添う切実な作品だった。大好きな笑っちゃいながらゾッとするシーンもいっぱいあるし。ヒロインの過去が明らかになる後半にかけては謎の昂りを感じ、奴と対峙するシーンでまさかの救済された気分に...だからラスト、ヒロインの瞳に胸がギュッとする。最初はちゃんと監禁系、精神疾患系の怖さもあるんだけど、このどんどん本当のテーマが明らかになっていく過程、すーっと滑り込んでくるような静かな語り口が本当に見事で、びっくりな展開にも全く興醒めしない、むしろ興奮。ヒロインの涙ぐんだ大きな目、恐怖を感じつつも強さを感じる顔立ちが素晴らしいし、ジェームズ・マカヴォイの演技もめちゃくちゃ凄い。話してる内容や口調ではなく、喋りだす瞬間に既にどの人格かわかる。そしてダンスシーンが最高すぎる。今まで観た映画で好きなダンスシーン1,2を争う。シャマラン監督の過去作品、ヴィジットとシックスセンスしかみてないんだけど、色々みてみよう。
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