ショウコ

アイム・ノット・シリアルキラーのショウコのレビュー・感想・評価

3.5
「カウンセラーからシリアルキラー予備軍と診断され悩む高校生視点」という部分に捻りがありました。
隣人モノって、個性の無いヒマ人を主人公にしちゃい勝ちですもんね。オマケに自分の家が葬儀屋で死体の防腐処理を手伝わされてるとかキャラクター造形できすぎくん。そんな素地があるからこそ殺人犯の目的に興味を持ち動くわけですな🔍

持ち込まれた死体から内臓などのパーツが欠けてる事がキッカケで嗅ぎまわるんですが、ミステリーと言うには最初の殺人目撃で大体ネタが分かってしまいます。なんたって明らかに●●が伸びてんだもんよ!✋

殺人を止めようと奔走する主人公がうっかり自分の潜在的サイコ性を溢れさせちゃったり、カウンセラーとの興味深い会話だったりイジメっ子の撃退法だったり…要所要所がとても独創的(やや厨二)

パイプオルガンみたいなフワフワした変な音楽のお陰で「今はこういう場面ですよ!」と誘導されにくく、どう感じたら良いのか分からなくて不思議な気持ちになります。照明抑えめの心地よい映像、かつストーキングって事で効果的な遠ショットが多いのも良かった。ドキドキ覗いてる感じ🎥
グロはかなり精巧な描写が出てきますが、露悪的ではないので苦手な方にも割と優しいと思います




隣の人がどうもおかしい系の話って、ネタに行き詰まった作家が手近なところに逃げ込んだ結果を見せられてるみたいで苦しくなります。家から出ずに首だけ回して書いてると言うか…

この作品はそこから飛躍させ、カモフラージュしちゃる!って抵抗が伝わってきて応援したくなる。タイトルの付け方もヒネくれてますよね。ハッキリした正体は分からずじまいですけど、監督さんの他の作品を調べてみると解答になってる気がしてちょっと楽しい
ショウコ

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